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あそびをせんとや ~あそびっこ~

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本を読んだり、舞台を観たり、後は何をしようかな?実は虫好き。変なもの好き。

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厚い本

「ユゴーの不思議な発明 THE INVENTION OF HUGO CABRET」
            ブライアン・セルズニック:作 金原瑞人:訳 (アスペクト)


 怒涛の4月を過ごしてる。本を読む余裕がない。でもそうなるといっそう本を読みたい。それも厚い本を読みたい。本が好き。本の中身も好きだけれど、本の形も好き。どっしりと厚みのある本に惚れ惚れする。その重さにうっとりする。そんな本の装丁はやっぱり落着いたものがいい。派手な色使いはダメ。軽いタッチの絵もイヤ。

 2008年1月1日発行の「ユゴーの不思議な発明」はA5変形判544ページ。黒い表紙には、じっとこちらを見つめる少年の顔。扉は深い臙脂色。その後また黒いページが続いて物語が始まる。始まりは小さな絵。まあるい月が照らすのはパリの街。画面が徐々に大きくなり、夜が明けて朝の駅。人が増え、人込みとなり、その中を駆け抜けていく少年。

 丁寧に描かれた鉛筆画の連続は、まるで映画を見ているよう。言葉もなく絵が続き、少年の秘密を読者はドキドキと追っていく。緊張が高まった所で、やっと文字のページ。むさぼるように物語を読む。そしてまた絵・絵・絵‥‥

 1930年代、パリの駅に住む孤児ユゴーの物語。父の残したカラクリ人形。駅で手作りのおもちゃを売る老人と、彼の家で養われている少女。

 とっても不思議。本の作りも、物語も。本を読み終える直前まで、どうして「ユゴーの不思議な発明」なのかと思った。どちらかというと「発見」じゃないかしら。でもやっぱり「発明」なの。あっと驚く結末まで、この厚い本は2時間弱で読める。でも決して軽くない。だまされたと思って読んでみて。ううん、だまされるために読んでみて。
by wkikyoko | 2008-04-26 07:03 | 読書(児童書・YA)