LIFE！生きる！

　フォトジャーナリズムの先駆けとしてあまりにも有名なグラフ雑誌「LIFE」。その写真管理をしているウォルターは人付き合いが苦手で、密かに心寄せる同僚にもうまく話かけることができない。実際には平々凡々と生きているのだけど、空想の中ではヒーロー並みの大活躍をし、どんな秘境への冒険もいとわない。彼女へスマートに声をかけることができるし、会社の再建でやって来た新しいボスに対しても堂々と渡り合える。そう、空想の中では何だってできる。現実逃避の空想ではね。

　新しいボスの使命は、一世を風靡した「LIFE」を廃刊とし、最終号の発行を機に大規模なリストラを敢行すること。ところが、最終号の表紙を飾るはずの写真のネガが行方不明になってしまった。「LIFE誌の神髄を表現した1枚」と、写真家自身が指定した1ショットだけが見当たらない。

　ウォルターはなんとしてもそのネガを手に入れようと、著名な写真家で冒険家のショーンを追ってグリーンランドへ飛んだ。思いがけず飛び込んだ大冒険。グリーンランドからアイスランドへ、そしてアフガニスタンへ。冒険が進むにつれて、ダメ男君の見本のようだったウォルターがだんだんとカッコよくなっていく。ウォルターが進んで行く世界も美しい！

　映画「LIFE！」は、3月19日全国公開です。思いがけず当たった試写会でした。

To see the world, things dangerous to come to, to see behind walls, draw closer, to find each other, and to feel. That is the purpose of life.