あそびをせんとや ~あそびっこ~

wkikyoko.exblog.jp

本を読んだり、舞台を観たり、後は何をしようかな?実は虫好き。変なもの好き。

ブログトップ

遠藤周作講演集

「人生の踏み絵」 遠藤周作

 映画「沈黙」の公開にあわせての出版だったのでしょう。新潮社主催の講演会を活字化した本です。子どもの頃にカトリックの洗礼を受けた遠藤周作が、日本人としてキリストやキリスト教をどのように考えるのかを、自身の作品や西洋のキリスト作家と呼ばれる人たちの作品を通して語っています。キリスト自身も決して強い人ではなかったし、無力であり現実には奇跡も起こしてはいなかったのだと。無力だったからこそ、人々の悲しみや苦しみに敏感に気づき、そしてそれに寄り添い慰めることができたのではないかと。清く正しく美しいだけではなく、建前はそうであっても心の底の底にどろどろとした醜いものや弱さがあったとしても、それを含めて人を自分を肯定したいという思いを感じます。

 冒頭の講演は、1966年6月24日の紀伊國屋ホールにて。「沈黙」ができるまでのことについて語られたもので、「人生にも踏み絵があるのだから」と題されたこの講演は、3月末までの期間限定で公開されたものを聞くこともできてラッキーでした。ユーモアを交えつつ話を進める様子に狐狸庵先生の顔が垣間見えました。

 
[PR]
トラックバックURL : http://wkikyoko.exblog.jp/tb/27700521
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by wkikyoko | 2017-04-06 01:11 | 読書(その他) | Trackback | Comments(0)